内臓脂肪が引き起こす危険性のある病気とは?

内臓脂肪には、本来、体を健やかに保つ役目があるのですが、肥満で異常に膨れ上がった内臓脂肪は体に悪いホルモンを出すようになり、良いホルモンを出す働きを失うからです。

内臓脂肪が多いとどんな病気になる危険性が増すのでしょうか。

内臓脂肪が原因で発症しやすい代表的な病気を5つ、ご紹介します。

内臓脂肪が多くなると動脈硬化になる危険性が増す

内臓脂肪は悪者扱いされることが多いのですが、内臓脂肪が全くなくても健康は保てません。

健康な内臓脂肪からはアディポネクチンが分泌され、体中の血管をパトロールして周り、破れているところや傷ついているところを修理してくれるからです。

ところが、肥満が原因で内臓脂肪がふくらみ、腹腔の中で圧迫されると、内臓脂肪は善玉ホルモンであるアディポネクチンを分泌する元気を失います。

血管では、アディポネクチンによるパトロールとメンテナンスが行われなくなるので、悪玉コレステロールや糖によって傷つけられても補修されずに放置され、傷ついた血管は弾力を失います。

動脈硬化になると、下記のような病気になる危険性が増しますので、注意が必要です。

  • 心筋梗塞や狭心症などの心臓の病気
  • 脳梗塞やくも膜下出血のような脳の病気
  • 手や脚に起こる閉塞性動脈硬化症など

 

内臓脂肪が多くなると高血圧症になる危険性が増す

血圧が高い状態が続くと、血液の圧力に負けないように動脈の血管の壁は補強されて内側に厚くなり、動脈硬化が起こります。

すると血液が流れる通路が狭くなり、血液は流れにくくなるので、体の隅々まで血液を届けるには、心臓はもっと高い圧力で血液を送り出さなければなりません。

そうして、血管はさらに厚くなって弾力を失い、動脈硬化が進行します。

塩分の取り過ぎが血圧を高くする危険性については広く知られていますが、健康な内臓脂肪から分泌されるアディポネクチンには、血液中の余分な塩分を体外に排出するようにサポートする働きもあるのです。

アディポネクチンには、血管を広げる作用もありますから、塩分とは関係のない高血圧症にも有効です。

内臓脂肪が健康的なレベルに保たれている人は、心臓が血液を全身に送る時の圧力が多少高くなっても、アディポネクチンの働きで血管が広がって血液がスムースに流れていきます。

ところが、内臓脂肪が太り過ぎてしまうとアディポネクチンが分泌されなくなり、高血圧症を予防するストッパーが働きません

内臓脂肪が膨れ上がることによる危険性は、アディポネクチンの減少にとどまりません。

膨れ上がった内臓脂肪は、アンジオテンシノーゲンというホルモンを分泌するようになります。

アンジオテンシノーゲンは、血管を収縮させるアンジオテンシンというホルモンの血液中濃度を増やすので、血圧はさらに上がります。

また、アンジオテンシノーゲンは、せっかく排出した余分なナトリウムの再吸収を促すアルドステロンというホルモンの濃度も増やしてしまいます。

こうして、内臓脂肪が膨らめば膨らむほど、血液中の塩分濃度が上がり、血管が細くなって、高血圧に由来するさまざまな病気を引き起こす危険性が増すのです。

 

内臓脂肪が多くなると糖尿病になる危険性が増す

内臓脂肪で膨らんだおなかを見て一番心配になるのは、糖尿病や糖尿病が原因で発症する危険性のある病気のことかもしれません。

糖尿病とは、細胞のエネルギー源である糖を細胞に送り込むインスリンというホルモンが分泌されなくなったり、インスリンの働きが悪くなって、糖が細胞に入れなくなる病気です。

余った糖は血管の壁に水あめのようにへばりついて、血管のしなやかさを奪います。

糖尿病を発症する前に、血液検査で血液中の糖の値が高いことを発見し、早めに治療を始めれば、糖尿病になる危険性を下げることは可能です。

内臓脂肪が健康なレベルにある人は、内臓脂肪から食欲をコントロールしたり、インスリンの効きを良くするアディポネクチンが分泌されますから、血液中の糖の濃度はちょうど良いレベルに保たれているのです。

最近の研究で、アディポネクチンには空腹な時の食欲をも抑える作用があることがわかり、アディポネクチンの分泌量が十分な人はそもそも肥満になりにくく、糖尿病になる危険性も低いと考えられます。

健康な内臓脂肪からはレプチンというホルモンも分泌されます。

レプチンには、食欲を抑え、インスリンの効きを良くして血液中の糖をどんどん細胞に送り込み、細胞で糖がスピーディーにエネルギーに変われるように促します。

ところが内臓脂肪が太ってしまうと、アディポネクチンやレプチンは内臓脂肪からあまり分泌されなくなります

パンパンに膨らんで不健康になった内臓脂肪からは、TNF-αが分泌されるようになります。

TNF-αはインスリンが細胞の扉を開いて血液中の糖を細胞に送り込む働きを邪魔します。

そのため、太った内臓脂肪からTNF-αが大量に分泌されると、インスリンが血液中に十分あるにも関わらず、糖が細胞に入り込めず、血液中にあふれかえって糖尿病を引き起こすのです。

 

内臓脂肪が多くなると脂質異常症になる危険性が増す

内臓脂肪は皮下脂肪に比べると、中に蓄えた栄養を放出しやすいという特徴があります。

つまり、内臓脂肪に蓄えられた脂肪は血液の中に出て行ったり、また戻ってきたりを繰り返しているわけです。

漂い出て行った脂肪は、肝臓で中性脂肪に変わります。

中性脂肪が血管の中を流れる量が多ければ多いほど、血液は粘っこくなって流れにくくなります。

中性脂肪は血液の中を漂っている間にコレステロールに分解され、コレステロールのあるものは血管の壁に潜りみます。

コレステロールに潜り込まれた血管は、内側に膨らむので、血液の流れをさらに悪くします。

コレステロールには脂質を含む量が少ない善玉と脂質を多く含む悪玉の2種類があって、善玉コレステロールは血管内をパトロールして、血管内に潜り込んだコレステロールを引き抜き、血管をしなやかに保ちます。

ところが、内臓脂肪から絶えず脂肪の補給があって、血管の中に中性脂肪があふれかえってしまうと、中性脂肪が分解する過程がおかしくなって善玉コレステロールよりも悪玉コレステロールの方ばかりが作られるようになります。

こうして、内臓脂肪が多い人の血管は痛めつけられ、命にかかわる深刻な病気になる危険性がどんどん増していくのです。

 

内臓脂肪が多くなると血栓症になる危険性が増す

内臓脂肪からは、PAI-1というホルモンも分泌されます。

PAI-1には血栓を維持して、傷ついた血管から血が漏れるのを防ぐ役割があります。

血栓とは、血管の中にできるカサブタのようなものです。

本来、血栓は血管のメンテナンスが済めば消えていくものなのですが、多くなってしまった内臓脂肪から必要以上にPAI-1が出され続けていると、血栓の役目が終わっても血栓が溶けずに残ってしまいます。

血栓がいつまでも残っていると、血管の通りが悪くなり、血圧が上がり、血管が傷つくので新たな血栓を作ってしまうのです。

 

内臓脂肪は致死的な病気になる危険性を高める

内臓脂肪型の肥満は、ただ見かけが悪いだけの問題ではありません。

内臓脂肪が過剰になることによって、体を健康に保つホルモンは分泌されなくなり、血管を痛めつけるファクターを増やすホルモンが分泌されるようになってしまうのです。

血管がボロボロになると、破裂したり、詰まったりして、あっという間に死に至る危険性があります。

内臓脂肪が多めの人は、減らす努力を直ちに始めましょう。

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